# Threads API 調査レポート 作成日: 2026-08-19 ## 想定用途 - 指定テーマに沿ったコンバージョン最適化指示による投稿内容の自動生成 - 生成した投稿のリスト管理 - 指定時刻への自動投稿(予約投稿) 上記を実現するにあたり、Meta公式の Threads API の料金面・無料利用範囲を中心に調査した。 --- ## 1. 料金面 - **Threads API自体に料金は一切かからない。** 有料プラン、従量課金、上位クォータの購入といった仕組みはMeta公式ドキュメント上に存在しない(X/TwitterのAPIとは対照的)。 - 実際にコストが発生するのは以下の部分のみ。 - 自前で構築するサーバー・DB・キュー等のインフラ費用 - 開発・保守にかかる工数 - (利用する場合)Blotato・Ayrshareのような統合SNS投稿SaaSの月額料金(App Review回避や複数SNS一括対応が目的。今回のように単体でThreadsのみ扱うなら不要な可能性が高い) ## 2. 無料での利用範囲・制限 ### 2.1 呼び出し回数のレート制限 - 24時間のローリングウィンドウで「呼び出し可能回数 = 4800 × インプレッション数」という計算式で決まる。インプレッション数はそのアカウントの投稿が過去24時間で表示された回数。 - 投稿数が少ない・フォロワーが少ないうちはインプレッションも少なく、呼び出し回数の上限が低くなる点に注意。 - CPU時間ベースの制限も別途あり(720000×インプレッション数などの式)。 - レスポンスヘッダー `x-app-usage`、`x-business-use-case-usage` で使用率を確認可能。上限超過時は `429 Too Many Requests`。 ### 2.2 投稿数の上限(今回のツールで最重要) - **1アカウントあたり24時間で最大250投稿**(`POST /{threads-user-id}/threads_publish` で強制)。カルーセル投稿も1投稿としてカウント。 - 返信(リプライ)は別枠で24時間1000件まで。 - 削除は24時間100件まで。 - 現在のクォータ消費状況は `GET /{threads-user-id}/threads_publishing_limit?fields=quota_usage,config` で取得可能(`quota_total: 250` などが返る)。 ### 2.3 アクセストークン - OAuth認可後に発行される長期トークンの有効期限は約60日。期限前にリフレッシュする実装が必須(予約投稿を運用するなら、トークン自動更新のバッチ処理が必須要件になる)。 ### 2.4 App Review(審査) - Tester(自分自身のアカウント)としてのテストは審査不要ですぐ使える。 - 自分以外のユーザーにも使わせる(=一般公開するSaaSにする)場合は、権限(スコープ)ごとにMetaのApp Reviewが必要。利用フロー画面録画・プライバシーポリシー・利用規約URLの提出などが求められ、場合によってはビジネス確認(Business Verification)も必要。審査には概ね1週間前後かかる。 - **今回のように「自分のThreadsアカウント専用の投稿管理ツール」として個人利用する場合は、Testerとしての利用で審査は不要**。 ## 3. 投稿の仕組み(実装イメージ) Threads APIの投稿は「2ステップのコンテナモデル」。 1. `POST /{threads-user-id}/threads` でメディアコンテナを作成(`media_type` に `TEXT` / `IMAGE` / `VIDEO` / `CAROUSEL` を指定)。この時点ではまだ公開されない。 2. `POST /{threads-user-id}/threads_publish` に `creation_id` を渡して実際に公開。 このため「予約投稿」機能は、Threads API自体には無く、自前で以下のような仕組みを作る必要がある。 - 生成済み投稿とその予定投稿時刻をDBで管理(投稿リスト管理はここが該当) - Cronジョブ/スケジューラ(例: Cloudflare Workers Cron Triggers、Vercel Cron等)が指定時刻になったら上記2ステップを実行 - 実行前に `threads_publishing_limit` で250件/日の枠が残っているか確認するのが安全 ## 4. 必要なOAuthスコープ(今回の用途向け) - `threads_basic`(必須・アカウント情報取得) - `threads_content_publish`(投稿作成・公開に必須) - `threads_manage_insights`(投稿ごとのインサイト取得。コンバージョン最適化の効果測定に使うなら必要) 検索・キーワードモニタリング用の `threads_keyword_search` は今回の要件(生成・管理・予約投稿)には不要。 ## 5. 今回の構想との適合性まとめ | 要件 | Threads APIでの実現可否 | |---|---| | コンバージョン最適化指示による投稿文生成 | Threads API範囲外。Claude API等のLLMで自前生成し、生成結果をAPIに渡す形になる | | 投稿リスト管理 | Threads API範囲外。自前DBで「生成済み投稿+予約時刻+ステータス」を管理する必要あり | | 指定時刻への自動投稿 | Threads APIは即時公開のみ提供。予約実行は自前のスケジューラ(Cron)で組む必要あり | | 料金 | API利用自体は完全無料。個人アカウント専用ならApp Review不要 | | 制限で注意すべき点 | 24時間250投稿上限/トークン60日で失効し要リフレッシュ/インプレッション数依存のレート制限 | **結論**: Threads API自体は無料かつ個人利用ならApp Review不要ですぐ使える一方、「AI生成」「投稿リスト管理」「予約投稿」の3機能はいずれもAPI側には存在しないため、すべて自前で実装する必要がある(LLM連携・DB・Cronスケジューラ)。技術スタック(Next.js / Prisma / Supabase / Vercel)との親和性は高く、個人プロジェクトとして十分実現可能な規模。 --- ### 参考資料 - Meta for Developers: Threads API Overview(developers.facebook.com/documentation/threads/overview) - Blotato Blog: Threads API Pricing 2026 - Postproxy: Post to Threads via API: Developer Guide (2026) - Replia: Threads API Guide: Everything Developers Need to Know (2026)